不定期になる漫画の紹介|高鹿ブログ

Category: 高鹿ブログ, BLOG 2019-06-14

どうも。漫画好きの室長、高鹿です(堂々と言おう)。

というわけで不定期に漫画を紹介します。いや、ほんと下手な小説より面白い。

まずは東村アキコの「雪花の虎」

うん、著者はあの「東京タラレバ娘」の人。でその人がなんと時代物を書いたんですよ。それがほんと面白い!

主人公は上杉謙信。そう、あの川中島の戦いで武田信玄と戦った人です。いまいちなにをしたかよくわからないんですけどねえ。僕も関東管領と有力な戦国大名くらいしか知らなかった。

で、そんな人が実は「女だった!」ということから話は始まるんです。ああ、また歴史ウソものですかって。いやねえ、「信長協奏曲」や「信長のシェフ」とは一つ違うんだ。だって上杉謙信女性説ってのは確固とした学説としてあるんだよ。さらにそれを主張する証拠もいろんなところに。著者はその説をもとに「生きた上杉謙信」をぐいぐいと描いていく。それとともに当時の生活なんかも(よく調べているなぁ)しっかり描き切っているとこも好感が持てます。いいね!!

あのですね、この歴史ミステリーってほんと好きなんですよ。古くは高木彬光の「義経とジンギスカン」や「邪馬台国の場所」さらには梅原孟の「蘇我馬子=聖徳太子説」、さらには鯨統一郎の「邪馬台国はどこですか」、いいじゃない、いいじゃない、いいじゃない。資料に意外と忠実なのもいいしなにより乾燥な歴史に水を与えてくれる作品です。

そしてもう一作はゆうきまさみの「新九郎、奔る!」

あのゆうきまさみです。40代の人なら必ず読んだ(もう断定)「究極超人R」や「パトレイバー」のゆうきまさみが満を持して書いた時代小説。

これがなんと舞台が応仁の乱なんです。

あの~、応仁の乱ってわかりにくくないですか。敵味方がころころ変わりそれに跡目争い、家督争い。もう高校の日本史でもあまり深入りされないネタなんですよ。教科書ではさらっと「1467年に起きた乱」ぐらいの扱い。それくらい複雑なの。それをゆうきまさみはゆっくりゆっくりひも解くんだよね。そこの快感。歴史は知る快感だけどそれがこの漫画にはしっかり描かれています。

さらにはその主人公が北条早雲なのもいい。あの、これ最近の研究の結果で北条早雲は素浪人で大名になったのでなく伊勢氏が関東に居を構えたことが明らかになったんです(わかったのは2000年以降なんで昔の人のがしらないかも)。そんな若き早雲=新九郎から見た応仁の乱をあのゆうきまさみ節全開で語るんですよ。当然、しっかり調べてあり作者のご都合主義がないこともプラスポイントだったりするんです。

というわけで漫画を読んで歴史を知ろう!大事なことはすべて漫画から学んだ(by秋元康)。そしてそこからもう一回歴史を勉強してみるのもありなんですよ。